ジャズをバックにスカイラインを眺める
Chicago
(2016年5月6日記事)

U.S.A.

©Adam Alexander Photography, Choose Chicago

美しい近代建築がそびえる摩天楼

五大湖の1つ、ミシガン湖の南西岸にあるシカゴは人口約280万、アメリカ第3の都市。超高層ビル群のそばには緑あふれる公園が並び、たくさんの文化施設にジャズバーが集う、ロマンあふれる大人の街だ。天気が安定している夏から初秋にかけて、観光客の訪れも増える。

シカゴ市ができたのは、1837年のこと。そこから発展を遂げた同市だったが、1871年10月8日から3日に亘り燃え続けた「シカゴ大火」と呼ばれる大火災によって、ほとんどの公共施設を含む約2万戸が失われた。焼け野原となったシカゴ。しかし、復興の建築ラッシュは、才能ある建築家たちの活躍の場となり、やがてモダンな高層ビルが立ち並ぶ摩天楼都市へと生まれ変わったのだった。


©Adam Alexander Photography, Choose Chicago

400メートルを超える超高層のウィリス・タワーやトランプ・インターナショナル・ホテル&タワー、Aonセンター、そしてジョン・ハンコック・センターなど…。見上げればどこまでもそびえるような高さのビルは、1つ1つに異なる個性がある。並び立つ高層ビル群が、空を背景に描くスカイラインと呼ばれる輪郭線は、この街の名物の1つ。夜には展望台やレストランから、きらめく夜景が楽しめるのも魅力だ。ビルによって屋内プールやラウンジもあるので、さまざまな楽しみ方ができる。大火の際、公共建築物の中で唯一焼け落ちずに残ったシカゴ・ウォーター・タワーは昔の給水塔で、現在ではギャラリーとして活用されている。


©Skydeck Chicago, Choose Chicago


©City of Chicago, Choose Chicago

これらのビル群を見るのには、クルーズという方法も。春から秋の間、ミシガン湖や、ダウンタウンを流れるシカゴ川では、たくさんのクルーズツアーが運行されており、特にシカゴ川クルーズは、岸の間際まで建っている圧倒的なビル群を説明つきで眺められる。


©Adam Alexander Photography, Choose Chicago

散策でお腹が空いたら、名物シカゴピザにトライしたい。イタリア系移民が始めたこのピザは、タルト型に似た深い器で焼くことから、ディープ・ディッシュ・ピザとも呼ばれる。トマトソースに野菜や肉、チーズなどが盛りだくさんに乗っており、食べ応え満点! レギュラーサイズでもかなりの大きさ(とカロリー!)なので、シェアがおすすめだ。シカゴはかつてアメリカ食肉産業の中心地の1つだったので、ステーキやバーベーキューの店が多いのも特徴。ほかにもホットドッグやボップコーン、ドーナッツなど、気軽に楽しめる名物フードが待っている。

また、毎年7月上旬には世界最大規模のフード・フェスティバル「テイスト・オブ・シカゴ」が開催される。シカゴのフロントヤードとも呼ばれる広大なグラント・パークが、地元レストランの出店でにぎわう食の祭典だ。音楽ライブや、おみやげになりそうな地元の工芸アーティストも出店するので、いろいろつまみながら、ぶらぶらまわれる。公園一帯がおいしい香りに包まれるこのイベント、今年は7月6日から10日の開催が予定されている。


©Adam Alexander Photography, Choose Chicago


©City of Chicago, Choose Chicago


©Adam Alexander Photography, Choose Chicago


© Choose Chicago

さらにシカゴは貴重な美術品や展示物を豊富に所有する大規模な博物館や、美術館が多いアカデミックな街でもある。世界最大のティラノサウルスの全身骨格が展示されているフィールド自然史博物館は、子どもも大人も好奇心を大いにくすぐられる博物館。「スー」と名づけられたこのティラノサウルス、日本円にして約10億円で同博物館が競り落としたことでも大きな話題になった。


©City of Chicago, Choose Chicago

近隣には、アドラー・プラネタリウムもある。1930年に開館した、全米初のプラネタリウムとして有名で、常時複数のプラネタリウム・プログラムを上映しているほか、最新鋭の天体望遠鏡を有し、天文学についてあらゆる展示を行なっている。5月28日から上映される予定の新しいプラネタリウム・プログラム「プラネット・ナイン」は、2006年に準惑星に格下げされた冥王星ではなく、太陽系外縁に存在すると考えられている新たな9番目の惑星、プラネット・ナインにフィーチャーしたプロジェクトだ。なお、ギフトショップでは宇宙食や宇宙柄くつ下など、宇宙に関連したグッズを取り扱っており興味をそそられる。同施設は湖岸の先端に位置しており、シカゴの美しい夜景が一望できる名所でもある。ほかにも、アメリカ三大美術館の1つであるシカゴ美術館や、世界最大級の屋内型水族館であるシェッド水族館など、どこに行っても後悔しない。

昼はアカデミック、夜はジャジーに


© City of Chicago, Choose Chicago

ナイトシーンは、ぜひジャズやブルースを聞きに繰り出したい。ジャズはニューオリンズから、ブルースはミシシッピ川のデルタ地帯からそれぞれ移住してきたアフリカ系アメリカ人たちによって築かれた音楽。ダウンタウンには多数のライブハウスやホール、クラブがあり、夜にはどこからか流れてくるメロディーが街に色を添える。シカゴ・ブルースの第一人者であるバディ・ガイは今も健在。経営するブルースクラブ「バディ・ガイズ・レジェンズ」では、メジャーなバンドから地元バンドまで、さまざまなブルースを聞ける。


© City of Chicago, Choose Chicago

シカゴのダウンタウンは、会場となる広い公園があり、ミシガン湖からの涼しい風に恵まれ、夏のフェスティバルに最適な環境。ジャズフェスティバルとしては世界最大級をほこる「シカゴジャズ・フェスティバル」や、毎年50万人の観客を動員する「シカゴブルース・フェスティバル」のほかに、大ロックフェスティバルである「ロラパルーザ」など数々の音楽フェスが盛り上がる。 トロントからシカゴは、飛行機なら1時間半程度と行きやすい距離。区画整理された街並みは、暖かくなってきたこの時期の散策にぴったりだ。

Info
シカゴ観光局
www.choosechicago.com

フィールド自然史博物館
www.fieldmuseum.org

アドラー・プラネタリウム
www.adlerplanetarium.org




 
 

Chicago, U.S.A.