神秘の生き物に会いに行く旅
Grand Cayman, Cayman Islands
グランドケイマン、ケイマン諸島(2015年2月20日記事)

Grand Cayman, Cayman Islands

カリブ海に浮ぶグランドケイマンは、3つの島からなるイギリス領ケイマン諸島のメインアイランド。青く美しいサンゴ礁に囲まれた島で、様々な種類のイグアナが住んでいる。中でも絶滅危惧種のブルーイグアナの唯一の生息地というのが、他の島々と大きく違う点。島を歩けばあちこちでブルーイグアナの置き物や像と出会い、おとぎの国に誘われているような気分になる。本物の青い勇姿と会うには、どこへ行けばいいのだろう。

©三浦 美佳

ブルーイグアナは第三の目の持ち主?

ケイマン諸島は1503年にコロンブスが発見した時、そこらじゅうにウミガメがいたことから、はじめは「ウミガメの島」と呼ばれていたそうだ。その後は同じく山ほどいたワニ(カイマン)から、島の名前はケイマンに変わった。その頃のグランドケイマンにはブルーイグアナも今よりずっと多く棲んでいたのだが、ヨーロッパ人が連れてきた犬や猫に食べられたり、ハリケーンによる被害などで急激に数が減ってしまった。保護活動が続けられる現在、繁殖させては自然環境に戻すという試みの最中だ。

そんな彼らに会うには、首都ジョージタウンから車で約30分のエリザベス2世植物園へ。ここはケイマン諸島政府とナショナルトラストが共同運営する広大な屋外庭園で、この地域固有の動植物の保護地区でもある。たとえばラン園ではケイマン諸島にしか自生しないランが育てられており、そのうちの一種は国花でもあるワイルドバナナオーキッド。今年も2月28日から3月1日まで毎年恒例のラン展が開かれるのを、世界中の愛好者達が楽しみに待っている。

©三浦 美佳

さてブルーイグアナがいるのは、園内を約1.3キロにわたって伸びるウッドランドトレイルの中ほど。木々の生い茂る中で耳を澄ませるとガサゴソと動く音が…いた! 多肉植物の緑の間に、眠そうな目をした大きな薄青い姿が。ブルーイグアナは子どもの時は茶色い縞模様で、大人になると特にオスは青味が強くなる。ということは、この個体は大人のオスらしい。

鮮やかな姿に目が釘付けになるが、ブルーイグアナの方から見える世界は人間のそれとはだいぶ違う。まず紫外線が見えているので、日向ぼっこもちゃんと紫外線量を見定めながら場所を決めている。そして実は額の中に「第三の目」があり、そこで光や動体を感知しているのだ。サードアイというとまるでSFか神話のようだが、DNAを調べると300万年前から地球にいたというのだから、そんな人間の空想など優に超えている。このサンクチュアリの中でのんびりぞろぞろ繁殖してほしい、神秘的な生き物だ。

Grand Cayman Blue Iguana by O Palsson
www.flickr.com

セブンマイルビーチで南国気分を満喫

人気のダイビングスポットであるラムポイント・ビーチの浅瀬に行ってみると、青い水面の下で黒い物体がユラリユラリ寄ってくる。その正体はエイの群れ。人間は美味しいごはんをくれるものと思い込んでいるらしく、警戒心ゼロで集まってくる様子にこちらの気持ちも開放される。

Stingray City, Grand Cayman by Barry Peters
www.flickr.com

動物達と一日過ごした後にたどり着くのは、島の西部一帯に広がるセブンマイルビーチ。サンゴでできた白い砂浜と青い水平線がどこまでも伸びるパノラマは、地上の楽園と呼ぶのがぴったり。夕日が海に沈むまでの変わりゆく景色の中に身を置けば、南の島の休暇ならではの贅沢な時間が過ぎてゆく。

Stingray City (the shallow one) by KatieThebeau
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Info
●ケイマン諸島観光省公式サイト
www.caymanislands.ky