夏の祭典、国際ジャズフェスティバルへ
Montreal,QC~後編~
モントリオール(ケベック)(2013年6月21日記事)

Montreal, QC

Ⓒ Jean-François Leblanc

モントリオールの夏の風物詩といえば、なんといっても「モントリオール国際ジャズフェスティバル」。大御所から注目の新星まで連日連夜の演奏を堪能できる、豪華この上ない音楽の祭典だ。フランス語では「夏の〜」を「〜エスティバル」と言うが、この期間のモントリオールを覆い尽くしているのはまさしく「フェスティバル・エスティバル」な空気で、さんさんと降りそそぐ太陽や日の長い夜はバカンス気分でいっぱいだ。だから世界最大のジャズフェスティバルとして名を馳せているこのイベントも、蓋を開ければソウルやクラシックなど様々なジャンルの音楽もちらほら混ざり「堅苦しいのは抜きに夏を楽しもうぜ」的な大らかさがあっていい。今年もエスティバルな雰囲気を体感しに、モントリオールまで行ってみよう。

身も心も音楽三昧!

1980年にスタートしたモントリオール国際ジャズフェスティバルは今年で34回を迎える。世界最大とは一体どのくらいか数字にすると、30か国から3000組ものアーティストが参加し、1000回以上のコンサートが開かれ、毎年200万人以上の人が訪れる規模だ。 メイン会場は地下鉄プラスデザール駅を取巻くエリアで、大きなコンサートは駅と直結した数か所の室内ホールで行なわれるが、中でもモントリオール・シンフォニー・ハウスは建築も音響設備も最上級。このホールで演奏するのは、ウィントン・マルサリスやジョシュア・レッドマンなどやはり大物だ。一方で即興的なギグや「こんな近くで聴けるなんて!」という距離感で演奏を楽しめる小規模なライブハウスも見逃せない。フェスティバルの事務局メゾン・デュ・フェスティバルの階上にはミニ博物館があり、エラ・フィッツジェラルドのウィッグやオスカー・ピーターソンのピアノ(トロント製!)が展示されていてなかなか面白い。今年の開催期間は6月 28日(金)〜7月7日(日)だが、期間外にもコンサートが開かれているので要確認。またトロントジャズフェスティバルと ほぼ同時期なので、両都市でコンサートを行なうミュージシャンも。屋外ステージがホール演奏になったり、別の奏者とセッションしたりと、同じミュージシャンでもまったく異なるステージが繰り広げられたりするので、2つの都市で違いを楽しむという手もある。 ところでコンサートをはしごする間の食事は? 主会場付近のレストランはどこも満席…という時は人混みから脱出してサンロラン通りへ。港に向かって南下すると中華街が広がり、食事処には事欠かない。ちなみに「AVV(Apportez Votre Vin)」の表示があるレストランはワインの持ち込みが可能だ。街角で買ったワインを片手に堂々とレストランへ、というケベック州ならではのスタイルも試してみたい。

メトロに乗って動植物の元へ

今日はコンサート通いはお休み、という日があれば市街を一歩離れてみよう。バイオドームやモントリオール植物園は地下鉄に乗ってPie-IX 駅下車すぐ。オリンピック・スタジアムに隣接するバイオドームは、セントローレンス湾の海洋生命圏や南米の熱帯林などアメリカ大陸の生態系を再現した体験型屋内施設。昨年夏に初めて赤ちゃんが誕生して話題を呼んだカナダオオヤマネコなど珍しい動物達と出会える。そして総面積75万平方メートルという広さを誇る植物園は、すべてのエリアを回るなら半日はかかると心得て向かうべし。高山植物庭園や毒草園もユニークだが、ぜひとも訪れたいのはこれから開花シーズンを迎えるバラ園。北米随一の豊富な品種はおよそ1万種にもおよび、咲き乱れる姿は麗しいの一言。太陽、音楽、そして花園…ここにいる間はバラ色の人生を味わってもいいよ、という甘い囁きが聞こえてきそうだ。



〈文/金沢 知子〉




More Info

●カナダ政府観光局(日本語)
jp.canada.travel
●モントリオール観光局
www.tourisme-montreal.org
●モントリオール国際ジャズフェスティバル
www.montrealjazzfest.com
●モントリオール・バイオドーム&植物園
espacepourlavie.ca

 
 

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