湖畔にライブミュージックが流れる夏
Montreux, Switzerland
モントルー、スイス連邦(2015年6月19日記事)

Montreux, Switzerland

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アルプスに囲まれたモントルーは、スイスを代表するバカンス地。大自然とクラシックな街並みがバランスよく融合する、ヨーロッパの王侯貴族に愛されてきた場所だ。そしてここはモントルー・ジャズフェスティバルの開催地。カナダのモントリオール・ジャズフェスティバルとともに世界三大ジャズフェスティバルと言われるこのイベントは、 ジャズの枠にとらわれることなく幅広いジャンルのアーティストが登上する。今年の夏もレマン湖に生演奏が響き渡り、熱い盛り上がりを見せてくれそうだ。

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あの名曲が生まれた場所へ

アルプス最大の湖・レマン湖の東端に位置するスイス西部の町モントルー。20世紀初頭に開発が進んで以来、ヨーロッパ屈指のリゾートにはバカンス客の足が途絶えたことがない。涼やかな避暑地をこれ以上ないほど美しく際だたせるのは、ジュラ山脈をバックに三日月形の湖の広がる大パノラマだ。この大自然からの贈り物のような風光明媚な景色に、毎年7月になるととびきりのBGMが流れる。1967年に始まったモントルー・ジャズフェスティバルの今年の開催は、7月3日から18日まで。期間中は誰もが知る世界的なミュージシャン達の熱演が毎夜繰り広げられ、活気に満ちたバイブレーションが町中にあふれ出す。音楽ファンがこの時期にモントルーを訪れれば、この上なく贅沢で特別な気分を味わえるだろう。

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ジャズの町として知られるモントルーだが、実はロックとゆかりの深い場所でもある。頭から離れなくなるヘヴィなリフでおなじみの、ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」。あのロックの古典は、モントルーで起きたある出来事から誕生した。それは71年12月、カジノ・モントルーで行なわれたフランク・ザッパのコンサート中に起きた放火が発端だった。カジノの建物とレマン湖周辺が火の海となる様子を目撃したディープ・パープルのメンバーが一部始終を歌にのせ、不朽の名曲ができあがったのだ。

そのカジノの一角にあるマウンテン・スタジオを14年間所有していたのが、ロックバンドのクイーン。彼らが計7枚のアルバムを制作した伝説のスタジオは、今では一般に公開されている。かつてモントルーに移り住むほどこの地を愛したボーカルのフレディ・マーキュリーは銅像となり、亡くなった後もレマン湖畔でポーズを決める姿が大人気だ。

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チョコレート・トレインに乗ってスイスグルメ

その名前からしておいしそうなのが、モントルー発のチョコレート・トレイン。5月から10月に運行される観光列車で、車窓からはぶどう畑に囲まれたモントルーの街並みや、レマン湖の向こうにそびえる名峰ダン・デュ・ミディのギザギザの歯のような姿が見える。行き先はチーズの町グリュイエールと、チョコレートの町ブロ。グリュイエールでは駅前のチーズ工場で製造工程を見学した後、お城の見学や名物ラクレットが食べられるレストランへ。レマン湖に浮かぶシヨン城も美しいが、グリュイエール城から眺める青々とした山並みもまた素晴しい。その後はブロに移動して、甘い香りの漂うチョコレート工場へ。それこそチョコ尽くしの展示の後にはもう食べきれない! というほどのチョコレートが試食できるので、そのつもりで挑みたい。列車がモントルーに戻るのは夕方。絶景とグルメの両方を堪能できる、充実した日帰り旅行だ。

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Info
●スイス政府観光局公式サイト(日本語)
www.myswiss.jp