滝だけじゃない、ナイアガラの楽しみ方
Niagara
(2016年4月15日記事)

Ontario

Courtesy of Niagara Falls Tourism

滝だけじゃない、ナイアガラの楽しみ方

ナイアガラ・フォールズとナイアガラ・オン・ザ・レイクは、トロント近郊のもっともメジャーな観光スポット。イグアスの滝(南米)、ビクトリアの滝(アフリカ)と並ぶ世界3大瀑布のひとつであるナイアガラの滝があるナイアガラ・フォールズ市は、トロントからバスで約2時間と足を運びやすい距離だ。


Courtesy of Niagara Falls Tourism


courtesy of Niagara Falls Tourism

カナダとアメリカの国境にまたがるナイアガラの滝は、ホースシュー滝、アメリカ滝、そしてブライダル・ベール滝の3つから構成されるが、幅約670メートルと3つの中でもっとも大きいホースシュー滝には、ナイアガラ川の膨大な水量の約90パーセントが流れている。水の勢いが強く迫力があり、轟々と響く水の音、吸い込まれそうな雄大な自然美が、何度見ても感嘆のため息と、無心になれる時間をくれる。

長らく滝周辺のクルーズを楽しませてくれた遊覧船「霧の乙女号」は、2014年よりカナダ発のものが「ホーンブローワー・ナイアガラ・クルーズ」に変わり、滝のイルミネーションや花火を観賞できるナイトクルーズなどが新しく設定されている。滝を間近で感じるアトラクションは暖かい季節ならではなので、「水しぶきは避けるものではなく浴びるもの!」の勢いで突撃したい。

ここで、ナイアガラ川に沿って走るナイアガラ・パークウェイという通りを紹介したい。エリー湖のほとりのフォート・エリーという町を南端とする約55キロのドライブルートで、これをずっと北上するとナイアガラ・オン・ザ・レイクに至る。のどかな川辺の景色と木漏れ日でリラックスできるドライブルートだ。歩行者やサイクリストのためのトレイルも並行して設置されており、対岸のアメリカを眺めながら走ることができる。そしてパークウェイ沿いには公園や植物園が連なっており、これらを楽しみながら移動できるのもポイント。


Courtesy of The Niagara Parks Commission


Courtesy of The Niagara Parks Commission

パークウェイ沿い、ナイアガラの滝から南へ徒歩すぐの距離にあるのはフローラル・ショーハウス。まるでオアシスのようなこの場所では、蘭の花や多肉植物、多数の熱帯植物などが通年で観賞できるほか、年間8つの花のショーが開催される。花々の間を南国の鳥が飛び交う様子は、別世界へと迷い込んだよう。そして同施設では、世界最大の花を咲かせるショクダイオオコンニャクという珍しい植物も栽培されている。時に3メートル程にまで成長する花は、基本的に約7年に2日だけ咲くという。ショーハウスでは、直近で2014年に咲いたものがあるのだが、これがその前の2012年の開花からわずか2年のことだったため、次の開花がいつになるか注目されている。

都会の喧騒を忘れるボタニカルガーデン


Courtesy of The Niagara Parks Commission

また、パークウェイをナイアガラの滝から北上すると、やがて広大なボタニカルガーデンに行きあたる。春には桜やハナカイドウの並木に花が咲いてピンクのグラデーションを作り、それに続けと次々に可憐な花々が咲く。ここにはナイアガラ園芸学校という、世界的に有名なガーデニングの専門学校があり、生徒たちが丹精込めて仕上げた庭園は、植物の自然美に人の手が加わった無敵の美しさ。庭園形式の中でもっとも芸術的と言われるパルテール庭園のほか、2,400株もの華麗なるバラ園、そしてカナダ最大の観葉植物のコレクションなどがある。忘れてはいけないのが、ボタニカルガーデンの敷地内にある北米最大の蝶の観察所。45種2,000頭を超す色鮮やかな蝶が、熱帯雨林を模したガラス張りの温室で舞っている。ギフトショップも併設されているので、おみやげ探しもしたい。


Courtesy of The Niagara Parks Commission


Courtesy of The Niagara Parks Commission

ナイアガラの滝から車で北に20分程度走ると、ナイアガラ・パークウェイの北端、ナイアガラ・オン・ザ・レイクだ。ビクトリア様式の街並みが残る町は、散策にぴったり。イギリス植民地時代の18世紀に、アッパー・カナダと呼ばれた現在の南オンタリオ地域の首都が最初に置かれたのがこの場所。今も当時の建物がそのままに残され、古き英国の落ち着いた面影を感じられる。散策の中心となるクイーン通りは200メートルほどの長さで、レストランやカフェ、ファッジやキャンディの専門店などが並ぶ。中心にたつ時計台は、第1次世界大戦で亡くなったオン・ザ・レイク出身者を悼み建設されたもの。


Tourism Niagara-on-the-Lake


Tourism Niagara-on-the-Lake

ナイアガラ歴史協会博物館は、こうしたナイアガラの歴史を伝える品々を主に収集、展示している。18世紀から19世紀にかけてのイギリスの入植、アッパー・カナダでの人々の生活、その後の米英戦争、そして観光地としての開発まで、当時の人々の様子がわかる生活用品や衣類、書類や冊子、写真など多数の資料を見ることができる。


Courtesy of the Niagara Historical Society & Museum

ゆっくりと時が流れるオンタリオ湖畔

ナイアガラ地域一帯は、気候や土壌などがワインづくりに適していることから、カナダワインの8割程度を製造する産地としても有名。オン・ザ・レイク周辺には多数のワイナリーが点在する。ワイナリーの多くは施設内の見学やテイスティングができ、ワインに合う料理とともに堪能できるレストランを併設していることも。カナダ土産として名高いアイスワインももちろんはずせない。運転する人はワインが飲めなくなってしまうため、皆でワインを楽しむには、ワイナリー巡りのツアーに参加するのがいちばん。複数のワイナリーでのテイスティングが楽しめるように、送迎つきのさまざまなプランが用意されている。


©Tourism Niagara-on-the-Lake

また、オン・ザ・レイクでは、ショー・フェスティバルが毎年4月から10月まで開催される。今年55回目を迎えるこの演劇祭では、カナダの俳優たちによって4つの劇場で10の舞台作品が上演され、のべ25万人の観客を魅了する。19世紀後半から20世紀半ばにかけて活躍し、シェイクスピアに次ぐ巨匠、近代演劇の確立者とも言われるアイルランド出身の劇作家バーナード・ショーにインスパイアされたフェスティバルで、新しいもの、歴史あるものの隔てなくさまざまな作品が上演される。

ナイアガラの滝からナイアガラ・オン・ザ・レイクへタクシーで行く場合は、降りるときに帰りの分を予約しておくのがおすすめだ。

Info
ナイアガラ・フォールズ観光局
www.niagarafallstourism.com

ナイアガラ・オン・ザ・レイク
www.niagaraonthelake.com

ナイアガラ・パークス
www.niagaraparks.com

ナイアガラ歴史協会博物館
www.niagarahistorical.museum




 
 

Niagara, Ontario