カナダの首都が魅せる建国150周年
Ottawa
(2017年5月19日記事)

Ontario


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カナダ連邦建国150周年の今年はどの都市もお祭り気分に沸いているが、記念式典の多さと豪華さでは首都オタワに要注目。すでに始まっている年間イベントをはじめ、今年に向けてリノベーションが進められていた各種施設も再オープンし、受入れ態勢は準備万端だ。まずは開催中のオタワ名物カナディアン・チューリップ・フェスティバルが、アウトドアを楽しむ季節の幕開けとなる。初夏のジャズフェスティバルやカナダ・デーのスペシャルイベントも見逃せない。トロントからもアクセスしやすいオタワは、今年がまさに旬の都市。


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今年のキーワードは「オタワ2017」

今から150年前の1867年、英領北アメリカ法によって自治領カナダが誕生した時に首都に定められたオタワ。以来国を司る官庁が集まる政治の中心地であり続け、国会議事堂や造幣局や最高裁判所の姿が思い浮かんでかしこまったイメージを持たれがちだが、今年は一味も二味も違うオタワが待っている。その起動力となっているのが「オタワ2017」だ。 国が協賛するこの催しはもちろん建国150周年を祝う総合イベントで、一年という長い時間をかけて光のショーや航空ショー、農業体験、食のイベントなどなど趣向を凝らした催事が次々に展開される。エコロジーやアートを意識したひねりのある企画が多く、若く伸びゆく国カナダを背負って立つオタワの自負がうかがえるが、気候のよいこれからの季節は屋外イベントがさらに充実。たとえば6月17日と18日に開催されるレッドブル・グローバル・ラリークロス。ラリークロスとは時に舗装道をすっ飛ばし、時にデコボコのダートを激しく乗り越える、ラリーとクロスが合体したような躍動感あふれるカー・レースだ。変化に富んだスリリングなレースに、モータースポーツファンでなくても手に汗を握る興奮を味わえるに違いない。

そんな熱いひとときと反対に、爽やかな風を受けてオタワらしい景色を楽しむリドー運河クルージングもあいかわらず魅力的。1832年に開通した北米最古の運河であるリドー運河は、オタワとキングストンを結ぶ全長202キロメートル。国立アートセンター前から発着する市内クルーズ船は、古城のようなシャトー・ローリエホテル、運河にかかる水門群、市庁舎などオタワのランドマークが次々に現れる水路を運行しており、水上から心地よく町巡りができて人気を呼んでいる。


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そしてアウトドア派なら、運河沿いのトレイルコースも選択肢のひとつ。オタワとキングストン間のリドートレイルは、町中での堂々とした運河の顔だけでなく、木々の間に流れる小川になった姿まで様々な川の表情を追いながら歩くハイキングコース。今年は年内にトレイルコースのうち150キロメートルを歩くと、150周年特製バッジが贈呈されてトレイル協会のメンバーになれる特典付き。なかなか大変な距離だが、歩いていると初夏の緑の生命力を全身で感じられるだろう。歴史の節目らしい大きなチャレンジになりそうだ。

来たるべきカナダデーも今年は大いに期待したい。ガティノー側に渡って、建国記念日らしくカナダ歴史博物館を訪れてみるのもよさそうだ。長い歴史を持つこの博物館も今年のカナダデーは特別で、この日に合わせて新設されたカナダ歴史ホールの初お披露目が話題になっている。カナダの歴史を知り未来を考えさせてくれるオープニング・エキシビションを、一体どのような方法で見せるのだろう。恒例の花火も今年はどんな演出があるのか期待がふくらむ。ガティノー側から眺めれば、光を受けるオタワ川と相まってオタワの町がひときわ美しく輝くに違いない。赤と白を身に着けて、カナダをお祝いしに行こう。


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マーケットエリアに登場した白い箱の正体は?

1826年から続くカナダ最古にして最大のマーケットのひとつがバイワード市場。地元では親しみを込めて「マーケット」と呼ばれるこの市場は、クリスマスと大晦日以外の一年中開いており、生鮮食品やレストラン、クラフトショップまで600以上の店舗が集まる。国会議事堂がそびえるパーラメント・ヒル、カナダ国立美術館などオタワのシンボルが近隣に勢揃いとあれば、地元民にも観光客にも大人気なのがよくわかる。ここに来たら食べたくなるビーバーテイルズを片手に、賑わうマーケットを探索してみよう。バイワード市場は、マーケットの中だけでなく周辺もオタワで最も飲食店が集中するエリアなので、きっと滞在中に繰り出す機会があるはずだ。


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ところでこの時期の150周年関連イベントは? それはヨーク通りに作られたインスピレーション・ヴィレッジ。5月20日にオープンするスタイリッシュなアート空間の主役は、会場を占拠する箱のような建物群だ。一体それは何かというと、海上輸送用コンテナ。スチール製のコンテナはリーズナブルで持続可能な、今注目を浴びている資材。積み重ねたりつないだり、積み木のような41個のコンテナは白一色ですっきり統一され、さながら現代アートのようだ。9月4日まで歌やダンスのライブショーや展覧会など、連日クリエイティブな催しがコンテナを舞台に繰り広げられる。

一緒に観て、聴いて、味わってという参加型の企画が多い建国150周年イベントは、夏にかけてピークを迎える。とにかく星の数ほど催しがあるので、できるだけ情報収集して行きたい。カナダの多様性や懐の深さともリンクするような、誰もが飛び込んでいける忘れられない時間を過ごせそうだ。


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Info
オタワ観光局公式ウェブサイト(日本語)
ja.ottawatourism.ca

オタワ2017
www.ottawa2017.ca

リドー運河クルーズ
www.rideaucanalcruises.ca

リドートレイル協会
www.rideautrail.org

 

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