カリブの青い海と透き通った空に誘われて
Republic of Cuba
(2016年10月21日記事)

Republic of Cuba

カリブの青い海と透き通った空に誘われて

キューバは、正式名称を「キューバ共和国」という、フロリダの南約150キロに位置する島国。自然に恵まれ、「カリブの真珠」と讃えられるほど美しい島だ。ヨーロッパと中南米の中継地点として重要な場所に位置したことなどから、15世紀末にはスペインによる侵略を受け、それ以降、激動の歴史を歩んできた。こうした中で、ホセ・マルティやチェ・ゲバラなど、今なおカリスマ的人気を持つ多くの革命家が生まれたことは、キューバの特筆すべきポイントの1つ。現在では観光業に力を注いでおり、中米の中でも治安がいいことで知られるキューバは、少し足をのばすだけという気軽さから、北米からの観光客に人気のスポット。冬でも日中は30度に達することもあり、カナダの長い冬を逃れる避寒地としてもポピュラー。

観光の要は、島の北西部に位置する首都ハバナ。1982年にユネスコの世界遺産に登録された「オールド・ハバナ(ハバナ旧市街)とその要塞群」が観光の目玉の1つ。要塞に囲まれた旧市街の風景は、キューバの歴史がぎゅっと濃縮されている。1519年にスペイン人が建設を開始した旧市街には、その後、聖堂や富裕層の邸宅などが建設され、17・18世紀のバロック様式、新古典主義、アメリカから伝わったモダニズム、さらにアールデコなど、時代の粋を集めたさまざまな建築が立ち並ぶ。レトロでカラフルな街並みは、異国情緒たっぷり。通称ハバナ大聖堂と呼ばれるサン・クリストバル大聖堂や、アメリカのホワイトハウスをモデルに造られた旧国会議事堂、それに1837年に建造されたスペイン・バロックスタイル建築のガルシア・ロルカ劇場など見どころがたくさんあり、常ににぎやか。散策の休憩には、旧市街の中心にあるビエハ広場へ。周辺の建築物は世界遺産登録をきっかけに修復されており、在りし日の面影に浸ることができる。オープンカフェやレストランがあるので、街角に流れるキューバ音楽に耳を傾けながらゆっくりしよう。


スペインの植民地貿易の中心として栄えたハバナを、外敵から守るために建設されたのが、ハバナの要塞群。旧市街を囲む4つの要塞のうち、最も古い要塞がフエルサ要塞だ。現在では、キューバの歴史や海について伝える博物館として活躍している。また、かつて「カリブ海最強の砦」と言われたモロ要塞があるのは、旧市街の対岸。海底トンネルを渡って行くのだが、旧市街はもちろん、ハバナ湾を見渡せる絶景スポット。運河が外洋に流れ込む地点で、海の色の濃淡が分かれている様子は必見だ。


そのほかに押さえておきたいのは、新市街の中心にある革命広場だ。キューバ革命の英雄、チェ・ゲバラの肖像が壁いっぱいに描かれた内務省と、白大理石で作られた高さ18メートルのホセ・マルティの像があり、キューバの象徴的な場所。キューバの国家元首である国家評議会議長の演説などが行なわれるのも、この広場だ。


風を感じるクラシックカーで島を巡る

白大理石で作られた高さ18メートルのホセ・マルティの像があり、キューバの象徴的な場所。キューバの国家元首である国家評議会議長の演説などが行なわれるのも、この広場だ。 ところでキューバは「クラシックカーの楽園」とも呼ばれている。革命により1959年に共産党政権が誕生したのち、1962年からはアメリカによる経済封鎖を受け、輸出入が全面的に禁止されたキューバ。国内で売買できる車は、革命以前から国内にあったものに限られたため、当時新型だった50年代、60年代の車を今も修理しながら乗り継いでいるのだ。その多くはタクシーとして利用されており、旅行客にも大人気。タクシーにはメーターがなく、運転手に行き先を告げて値段交渉をするのもキューバ旅の醍醐味。

さて、キューバはスペインの砂糖プランテーションとして、かつて世界一の砂糖生産量を誇った土地。今もサトウキビから作る砂糖は名産の1つ。ということは、サトウキビから作るラム酒も当然名産なのだ。キューバンラムを使ったカクテルとして有名なのは、アメリカの文豪、アーネスト・ヘミングウェイが好んで飲んだというモヒートとダイキリ。ヘミングウェイが「わがダイキリはフロリディータで、わがモヒートはボデギータで」と語ったことでも知られるエル・フロリディータとボデギータ・デル・メディオの両店は、旧市街にある。ヘミングウェイはフローズン・ダイキリを多いときで10杯以上も飲んだというから、そのおいしさは保証付き。エル・フロリディータに行けば、彼の銅像が今もカウンターで酒を待っている。キューバ料理はスペイン、アメリカ、アフリカの文化が混ざったユニークなもの。魚介類が多く使われており、日本人の口によく合うので、たくさん食べて飲んでほしい。


陽気さとノスタルジアが同居するハバナの街

ハバナ周辺にも観光スポットはたくさん。約30キロにわたり白砂のビーチが続くキューバ随一のリゾート地バラデロは、細かくてさらさらとした白い砂と、波が穏やかな青い海のコントラストがピクチャレスク。のんびり浜辺で遊んだり、海水浴を楽しむのに最高のリゾートだ。キューバ西部にある世界遺産ビニャーレス渓谷は、高級葉巻に加工される煙草の栽培が盛ん。今にも恐竜が出てきそうなワイルドな自然と、いたるところにある鍾乳洞が魅力の地だ。そして、こちらも世界遺産のトリニダは、かつて砂糖の取引で栄えた古都。ハバナとはまた違ったひなびた雰囲気と、石畳の道に立ち並ぶコロニアル建築が美しく、歩くだけでも楽しめる。


All Photos © the Cuba Tourist Board

Info
キューバ観光局(カナダ支部)
gocuba.ca

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worldheritagesite.xyz



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