南ドイツきっての自動車王国
Stuttgart, Germany
シュトゥットガルト, ドイツ連邦共和国(2014年12月5日記事)

Stuttgart, Germany

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ドイツ南西部を流れるネッカー川沿いのシュトゥットガルトは、ダイムラーやポルシェが本社を置く工業都市。一方でドイツ有数のワイン生産量を誇るほど田園地帯が多く、特産物はヴュルテンベルク・ワインだ。さらに自動車産業のお膝元ではあるが、ドイツの新幹線ICE、長距離列車のインターシティ、国鉄Sバーンに地下鉄Uバーン、路面電車シュトラーセンバーンに路線バスと、公共交通網も万全。研ぎ澄まされた技術力と牧歌的なのどかさが同居してメリハリに富んだ都市は、きめ細かく走る交通機関を駆使して巡りたい。

カーマニアでなくても訪れる価値は大

シュトゥットガルト中央駅に降り立つと、駅そのものが町の縮図となっているのがおもしろい。駅舎のてっぺんにメルセデス・ベンツのシンボルが堂々とそびえ立っているかと思えば、すぐ裏手にはぶどう畑が広がっているのだ。そんなシュトゥットガルトらしさを感じる町歩きは、新旧の宮殿からスタート。13世紀に城塞として建てられた旧宮殿は、現在は州立歴史博物館となって開放されている。かつてシュトゥットガルトを首都としたヴュルテンベルク王国所有の絢爛たる財宝群に、この町の歴史を垣間見られる博物館だ。

新宮殿は一般公開されていないが、目の前に広がるシュロス広場は市民の憩いの場。敷地内にはオペラハウスや湖、通りを挟んで2005年にオープンしたガラス張りの市立美術館と、新旧の文化が集結した要所となっている。

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町の中心の宮殿を離れたあとは、メカニカルなシュトゥットガルトにシフトチェンジ。メルセデス・ベンツ博物館とポルシェ博物館に足を運んでみよう。市内東部に建つベンツ博物館の9フロアある館内には、初代エンジン付三輪自動車からセレブリティの愛車やレース車まで、テーマ毎に展示されている。ここを訪れればベンツだけでなく車の歴史がよくわかるだろう。

一方ポルシェ博物館は、ポルシェの本工場がある市外北西部ツフェンハウゼンにあり、定期的に展示車種や配置を替えて新鮮さを保つ「ローリング・ミュージアム」という見せ方が特徴。超近未来的な空間の中で、遊び心を感じるこのコンセプトがどんな功を奏しているのだろう。来年1月11日までは、ポルシェのル・マン24時間耐久レースへのカムバック記念展「Project: Top Secret!」が開催中だ。

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ベンツとポルシェの社史を遡ると、カール・ベンツとフェルディナント・ポルシェという2人の天才的創業者の魅力がクローズアップされてくる。一時はフェルディナントがベンツ(当時のダイムラー・モトーレンとダイムラー・ベンツ)で主任設計者として働いていたこともあり、2社は切り離せない関係性を持っていた。たとえカーマニアでなくても、シュトゥットガルトが誇る近代建築の中で天才達の生涯とドイツ技術の真骨頂に触れることは、ここでしかできない有意義な経験だ。

凍てつく季節も楽しみの尽きない町

この他にも地元出身の画家オスカー・シュレーマーのコレクションが充実した州立美術館や、ル・コルビジェ設計の住宅をそのまま使ったヴァイセンホーフ住宅博物館など、屋内施設の豊富さと交通の便のよさで、冬に訪れても楽しめるシュトゥットガルト。12月23日までは300年の歴史を持ち、世界最大と言われるクリスマス市も開催されている。

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Info
●ドイツ観光局公式サイト
www.germany.travel