スキーの故郷でジャンプ&クライム!
Telemark, Norway
テレマーク地方、ノルウェー(2015年3月6日記事)

Telemark, Norway

©Fredrik Schenholm/Visitnorway.com
ノルウェー南部のテレマーク地方は、フィヨルドを形成する海岸線、丘陵や湖の多い内陸地帯、山並みの連なる北部山岳地域と、様々な姿の自然に恵まれている。そしてここは、現代スキーの元祖であるテレマークスキーが生まれた場所。今では英語になっている「ski」という言葉も、元をたどればノルウェー語。テレマークとスキーは切っても切れない間柄なのだ。3月でも氷点下まで下がる気温が続き、まだまだ多くの人が雪とたわむれにやって来るこの季節。ゲレンデには、今日も数えきれないほどの滑走跡が刻まれているはずだ。

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最高峰から谷間の村まで続く白銀世界

ノルウェー国内最大のスキーリゾートがある地方として知られるテレマーク。ウィンタースポーツシーズンが約半年間も続くので、その間様々なイベントやキャンペーンが企画される。現在開催中の「テレマーク・スーパースキー」もそのひとつで、1つのパスで8か所のスキー場に入場できるスキーファンの強い味方だ。テレマーク地方最高峰ガウスタトッペン山の麓で真っ白な山並みに囲まれたガウスタブリック・スキーセンターなど、特色あるゲレンデが点在している。

ガウスタトッペンから車で2時間南下した場所にある”スキー発祥の地“モルゲダールも、訪れる価値あり。現代スキーの父として知られるソンドレ・ノールハイムはこの谷間の集落で育ち、雪の上を滑るだけでは飽きたらず様々な用具や新技術を開発していった。その中で19世紀後半に生まれたのが、テレマークスキー。スキー靴のつま先だけを板に固定するのが特徴で、ひざ下をがっちり固定されるアルペンスキーよりも、かかとが浮く分自由度が高く軽やかなスタイル。高度なバランスが要求されるが、滑るだけでなくクロスカントリーのように歩けてジャンプもできて、今の時代のスキーの要素が詰め込まれている。

モルゲダールにはスキー博物館があり、原始時代からのスキーの歴史やノールハイムの業績とテレマークスキーについて等を展示。ノールハイムの生家に行けば、冬期オリンピックの聖火が3度も灯された暖炉が今なお残る。 リレハンメル・オリンピックの開会式ではテレマークスキーが世界に披露され、ノールハイムの偉業を知らしめた。モルゲダール湖を囲む人口約300人の小さな村には、巡礼のように訪れるスキー愛好者が後を絶たない。

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アイスクライミングにも果敢に挑戦

寒い季節のスポーツといえば、雪だけでなく、氷だって主役だ。それもさらにスリリングな体験をしたいとなれば…アイスクライミング! テレマーク地方北部の町リューカンには無数の滝があり、12月から3月頃までは北極から吹きつく風によって数メートルの厚みを持った氷の塊になる。1990年代頃からは、その凍りついた滝の下にアイスクライミングに挑戦しようと猛者達が集い始め、今では巨大な氷塊に小さなアリのようによじ登るクライマーの姿が風物詩だ。約200か所もあるクライミングルートが狭いエリアに集中しているのも人気の秘密で、変化に富んだコースをはしごしたり、駐車場のすぐ横から氷登りをスタートすることも可能だ。

長い歴史を持つノルディックスキーの地の新たな魅力に、今ヨーロッパや北米から熱い視線が注がれている。

©Anders Gjengedal Visitnorway.com

Info
●テレマーク地方公式サイト
www.visittelemark.com