地球の反対側はブドウ畑が色づく季節
Waiheke Island, New Zealand
ワイヘキ島、ニュージーランド(2015年4月3日記事)

Waiheke Island, New Zealand

©Amos Chapple
太平洋に囲まれたニュージーランドは、主島のノースアイランドとサウスアイランドに多くの諸島が加わった国。ノースアイランド中北部には国内最大の都市オークランドがあり、ワイヘキ島はそこからフェリーに乗って35分。「ワインとアートの島」と呼ばれるこの島は、カナダから見ると地球の反対側にあって只今秋真っ盛り。芸術と食欲の秋を象徴するように、ジャズフェスティバルやワインフェスティバルが開催されて、個性を発揮している。アートギャラリーも充実しており、島在住のアーティスト達の活動も盛んだ。心地よい潮風が吹き抜けるリゾートは、リラックスした気分の中で五感を存分に研ぎ澄ませてくれる。

©Nick Servian

大海原を背景にローカルワインで乾杯

ハウラキ湾に浮かぶワイヘキ島。オークランドからのフェリーが到着する島の西端マティアティア・ワーフの目の前は小高い丘で、なだらかな起伏の多いこの島らしい地形がさっそく登場する。この島には四方の海を見晴らすのに最適な高台があちこちにあり、その下にはワイヘキを代表する北部のオネロアビーチをはじめ、乗馬レースで有名なオネタンギビーチ、ヤシが茂りシャチの泳ぐパームビーチ等の海岸が連なったり、点在したりしている。

夏には島外から多くの人が押し寄せるが、それが落ち着く秋になると収穫シーズンの到来。名産品のオリーブやニュージーランドらしい果物フェイジョアなど、南半球の太陽の恵みを受けた農作物がたわわに実をつける。そしてぶどう畑に植わった木々の葉が緑から赤に色づく今の季節は、ワイン用のぶどう収穫の繁忙期だ。ニュージーランドには全体で約700軒のワイナリーがあり、ワイヘキにはおよそ25軒。国外マーケットにはそれほど多く出回らないものの、品質の高さでは定評がある。日照時間が長く適度な起伏のあるワイヘキの土地は、ワイン造りの強い味方だ。

白が主流のニュージーランド産ワインだが、ワイヘキ島ではなめらかでエレガントなボルドータイプの赤ワインも有名。ワイナリー巡りはワイヘキ島観光の目玉で、大きなワイナリーには洗練されたレストランが併設され、採れたての自家製農作物が提供されることも。テイスティング後、庭園やテラスで太平洋の絶景を眺めながらの地産地消の食事は、ワイン片手にグラスを鳴らすには最高のシチュエーション。ワイヘキならではのローカルかつ洗練された楽しみだ。

©Amos Chapple

©Julian Apse

©Amos Chapple

青空の下で、街角で、アートと触れ合う

自然の恵みや文化を身近に楽しむワイヘキ流スタイルは、アートシーンでも同様。海岸沿いに設置された彫刻やインスタレーション作品を野外鑑賞する「ヘッドランド・スカルプチャー・オン・ザ・ガルフ」は、現代アート鑑賞とトレッキングが融合したユニークなイベント。カフェやレストランの多いオネロアヴィレッジの「コミュニティー・アートギャラリー」では、ワイヘキ島やニュージーランド内のアーティスト達の作品を入場無料で常時展示している。

ここでは生活とアートの距離がとても近い。そんな中で隠れた名所が「ワイヘキ島コミュニティーシネマ」だ。寄贈品の古くてコロンとしたソファが並ぶ50席の映画館で、本作上映前には地元の映像作家が作ったワイヘキのショートドキュメンタリーが流れる。手作り感満載の心暖まる空間で過ごした後は、きっとこの島を心から好きになるだろう。

Info
●ニュージーランド政府観光局公式サイト(日本語)
www.newzealand.com/jp